書くことが決まっていると楽でいいですね！馬渕の貴公子ことモッティです！

他の職員がモッティを貴公子と吹いて回った結果、一部の利用者様に定着してしまったのです...先輩からは『奇行ちゃうの』とイジりのネタにされる始末ですよ。そんな楽しい馬渕に来ないか？

閑話休題。

皆さんはハルキストなる言葉をご存知でしょうか？作家の村上春樹さんのファンを示す言葉です。男女は問わないけど年齢は40～50代の方が多いのかなという印象ですね。

何故こんな話をするかと言えばこの馬渕には90代のハルキストがいるからです！

(お部屋に村上春樹は一冊しかないけど細かいことは抜きですよ)

陽気で文化的なK様、愛読書は村上春樹の騎士団長殺しです！

比較的新しい作品かつニュースでもよく取り上げられていたので読んだ方も多いのではないでしょうか。

タイトルこそ物騒ですが、コミカルな面もあり面白い作品です。前編と後編に分かれている大作なのにK様のお部屋には後編しかありません！前編読んだ？

内容は

絵描きの私は紆余曲折あって日本画の巨匠の別荘に住むことになり、そこで奇妙な現象に巻き込まれていく。真夜中に鳴る鈴の音の正体、屋根裏の日本画『騎士団長殺し』。私が行きついた先に見たものは...

...という感じのミステリーですね。

イデアはすべての根源であるが、世界そのものではない。イデアはメタファーとして世界を埋め尽くしている。なんだか用語は哲学っぽいですが、そんな形のないものを小人にしたり色々な表現をしてくる作者のイメージ力に圧倒されますよ。

内容はともかく、この作品は村上春樹には珍しく孤独のままで終わらない、という特徴があります。

先立たれた奥様のお話をよくするK様。

後編は家族や友人に会えない一人の時間にK様の孤独を癒す、そんな優しい一冊と言えなくもありません。

未読の皆さんもK様に倣って後編から読んでみてはいかがでしょうか？

ではまた次の夜勤で！